マイクロホンの豆知識・・・s60年3月号///カラオケファン


■ マイクロフォンのことでのいろいろ知っておくべきことをピックアップ解説


★ マイクロフォンカタログ用語解説集

感度:インピーダンス:バランス&アンバランス:S/N比:ウィンドスクリーン:近接効果:タッチノイズ:ポップ音:コネクター

☆ 各社の主力機種・・・プロ用から汎用タイプまで、お勧め品を選択

メーカー名・・・シュア−: サンワ:ソニー:プリモ:アツデン:ビクター:オーディオテクニカ


マイクロフォンのことでのいろいろ知っておくべきことをピックアップ解説

マイクの種類

マイクロフォンを分類するとき、ダイナミック方とかコンデンサー型とか呼ばれますが、これらは、音を電気に変える方式の種類のことを言っています。
現在、音質、性能面から主流になっているのが、@ダイナミック型、Aエレクトレットコンデンサー型、Bコンデンサー型の3タイプです。
マイクロフォンは、音を忠実に集音することが理想です。
しかし、どのタイプの変換方式であっても、同じ音質・特性が得られればいいのですが、実際には変換方式、振動版(※ダイヤグラム)の材質、形状・サイズなどによって、それぞれに微妙な特徴が現れてきます。
つまり、これがマイクロフォンを選ぶ上での基本的なポイントになってくるわけです。

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マイクの原理

ここではカラオケマイクとして一般的なダイナミック型マイクの原理について触れてみたいと思います。
ダイナミック型マイクの基本原理は、スピーカーと同じです。
ただ、その動作だけがスピーカーと逆になっていると考えてみるといいのです。
つまり、スピーカーの場合は、アンプから送られてきた電気信号が磁石のN/S変化によりコイルを動かせ、コイルに接続しているコーン紙が振動、それが前の空気を動かせ音を発生させていたというのです。
即ち、人や楽器、物の音(空気の振動)にダイヤグラム(振動版=コーン紙)が共鳴す、その振動が、コイルと磁石により電気信号を起こさせるというものです。

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マイクの構造とそれぞれの役割

  1. 金網・・・
    あやまってマイクを落としたりした場合、マイクの心臓であるマイクユニットを保護しています。
    太い金網のものを選ぶこと。
  2. ウィンドウスクリーン ・・・
    パ・ピ・プ・ペ・ポというような声の場合、息がマイクに入り声がとぎれたようになります。
    このような現象を防ぐためのものです。購入時にテストしてみて下さい。
  3. ショックプロテクター・・・
    マイクをテーブル等に置いた場合のショックをやわらげるためにゴム等が取り付けてあるマイクがあります。
    マイク選択時の参考に。
  4. マイクユニット・・・声を電気にかえるマイクの心臓部です。
  5. サスペンション・・・マイクを握ったり、こすったりした場合の雑音や振動がマイクに入らないように、マイクユニットをささえているものです。カラオケは手で持って使うハンドマイクが大半です。
    マイクによりかなり差があるのでマイク選びのポイントに。
  6. トークスイッチ・・・
    手元でマイクをON-OFFできるスイッチです。
    しかしマイクによりON-OFFした音がマイクにノイズとして入るのがあり注意。
  7. 接続プラグ・・・
    マイクの中には、マイクコードがマイク本体と着脱式のものと、直接固定して付いているタイプがあります。
    一万円前後以上の高級マイクは着脱式のものがほとんどです。
    着脱式のものは、ほとんどのものがキャノンタイプでどこのメーカーとも互換性があります。
    コードの不良で音切れや接触不良等の場合や、マイクの収納には着脱式が便利。

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マイクの指向性

マイクロフォンの持っている最も特徴的なものが、この"指向性"です。
指向特性とは、マイクの感度がマイクを中心として全360度方向に対し、そのような感度を持っているかを示すものです。
指向特性は基本的には、単一指向性、両(双)指向性、無指向性の3種類があります。
この内、カラオケなど、ボーカル用として最も利用されるのが、単一指向性のマイクです。
マイクロフォン前方からの音を十分に収音することができ、かつその他方向からの音を適度にカットしてくれるので、ハウリングなども起きにくく、使い易いのがこのタイプです。
上図の感度グラフによると、マイクの真正面が最も感度良好で、左右に振れる程極端に感度は落ちています。
ここから言えることは、マイクの構え方として、マイクの軸に対し、左右約20°以内の方向に口を持ってこなければ声をよく拾ってくれないということが解ると思います。

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マイクの使い方

マイクの使い方に定義めいたものを持ち出すのは、あまり妥当とは言えません。
カラオケなどの場合、声の強弱、感情表現など、その時々によって、微妙なテクニックが必要とされるからです。
ここでは、最低これだけは守らなくてはいけないという基本的条件だけを提示するのに止めておきたいと思います。

  • そのひとつは、掌でマイクの風帽をかかえ込むこと。
    指向性が悪くなるだけでなく、低音ばかりが強調され音が変わってしまいます。
  • またひとつは、マイクを上下左右にあまり動かさないこと。
    音にムラが生じ、聴きづらくなります。
  • そして第三は、マイクを口に近づけ過ぎないこと。
    ポップノイズ(ボコン、ボコンという音)が発声しやすく、雑音が混ざってしまう恐れがあります。

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ハウリング、雑音の防止対策

マイクを使用していてもっとも発生しやすい雑音が"キーん"とか"ブーン"といったハウリングです。
これは、強力な音源が近くにあるためにダイヤグラムが共鳴を起こしているために発生するのです。
ハウリングの防止には次のような方法があります。

  1. 指向性の良いマイクを使う。
  2. マイクを使う人は、出来るだけマイクに近づき、アンプのボリュウムを上げすぎないようにする。
  3. マイクとスピーカーの距離を出来るだけ離し、マイクをスピーカー方向に向けないようにする。
  4. 反響が少なくなるよう室内を工夫する。厚いカーテンなどを使うと効果的。
  5. 雑音の回り込みの多い部屋では、トーンコントロールなど低域をカットするのも効果的。

また、こういったハウリング以外にも、マイクプラグ、マイクコードなどの接触不良や、マイクスタンドへの取り付け不良などにより雑音が発生する場合があります。
しっかりした取り付け、取扱いが雑音防止のポイントです。

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マイクの賢い買い方、選び方

  1. カラオケ用にはダイナミック型が最適。丈夫で音質には厚みがあり、力強い音が期待できます。
    コンデンサー型、ワイヤレス型などのように電池を必要としないのも利点。
  2. スピーカーから同時に音を出すようなカラオケ使用には、ハウリングを引き起こしにくい単一指向性が最適。
  3. タッチノイズ(※手が触れたときの雑音)が少ないもの。買うときにいろいろ比較してみたい。
  4. ポップ音(パピプペポの音)に強いこと。
  5. コネクター、コード、スイッチなど、がたついていず丈夫なもの。
    最も痛みの激しい部分だけに念入りに調べたい。
  6. 個人使用としては、色やデザインもさることながら、握ったときの感触も大切。
    また、適度な重量感も品質の裏づけとなります。

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<<マイクロフォンカタログ用語解説集>>

感度 74dB(ホーン)、1000Hzの信号をマイクロホンに加えた時、出てくる電圧がいくらかを表したものが感度である。・・・感度は1Vを0dBとしてdBで表わす。
出力電圧が0.001vとするとこのマイクロホンの感度は-60dBであるという。
一般にマイクロホンの感度は-60dB〜-80dB位のものが多い。
dB表示は、音圧を示す時はdB-SPL、電圧を示す時はdBvというふうに書くが電圧の0dBとは1vのことをいい、音圧0dBとは2×10マイナス4乗μBar(これは人間の音に聞こえなくなる直前の音)を意味する。よく混乱する表示方法だ。
インピーダンス マイクロホンのカタログや規格表には、さまざまな数値のインピーダンスが表示してあるが、一般に600Ω以下をローインピーダンス、数kΩ以上をハイインピーダンスと呼んでいる。
ハイインピーダンスマイクは、普及品マイクに多く、感度は高いが、コードを長く伸ばすと広域が減衰したり、誘導ハムを拾ったりする欠点があるのでコード長は、6m以内で使用することが望ましい。付属コードの範囲内で使うのが無難である。
バランスと
アンバランス
マイクロホンのコードには必ずシールド線を使用しており、バランスラインの場合は、このシールド線の中に芯線が2本、アンバランスの場合には、芯線が1本通っている。
マイクロホンのコードを何10mものばす時は600Ω以下のバランスラインにすることが必要で、アンバランスで長くひっぱるとハムやノイズを拾うことがある。
バランス用コネクターは、キャノン、スイッチクラフト製の3ピンがよく用いられ、アンバランス用は、一般的にホーンプラグ(単頭)が多い。
S/N比 Sは信号(SIGNAL)、Nは雑音(NOISE)で、S/N比は文字通りSをNで割った値である。
この場合dBで表示する。
S/N比60dBとは、信号が雑音の1000倍だということである。
マイクロホンの信号は74dB(ホーン)であるので、寝静まった家の中の雑音が24dBだとすると、S/N50dBのマイクロホンで録音した場合の雑音は、この家の中と同じくらい静かだと言える。
ウインドスクリーン マイクロホンに風圧がかかるとそのためにうまく音がとれない。これを防ぐためのもので野外での音どりには絶対必要である。その他ドラム、ブラスなどの音どり、ボーカルにも不可欠。はじめからマイクについている固定型、とりはずしできる脱着型がある。
近接効果 指向性マイクロホンで、口との距離が5〜6cm以下になると急に低域が強くなることがある。
この現象を近接効果と呼び、ボーカルマイクではこの点を考慮してマイクに近づいた時、最もバランスのとれた音になるよう工夫されている。
こういったマイクの性質を知って使うと歌も大変うまく聞こえる。早速やってみよう。
タッチノイズ マイクロホンを手で持ったとき、こすれる音などがスピーカーから聞こえる。
良いマイクはこの音を少なくする為に内部にショック吸収装置が付いている。必要以上にマイクをたたいたり、こすったり、コードをいじくったりしないことが使い方のテクニックだ。
ポップ音 マイクロホンに口を近づけてパピプ・・・と強く息をふきかけるとボコン、ボコンというような大きな雑音が出る。これがポップ音で、風防効果がよいマイクほどこれが少ない。
一般にマイクの頭の部分が大きいものは、風防効果がよく細身のマイクは、風の影響を受けやすい。又、指向性よりも無指向性マイクの方がポップ音に強い。
コネクター 一般的に使用されているのは、ミニプラグ(3.5φ)、フォノプラグ(6.34φ)、キャノン、スイッチクラフト、3ピンのメタルコネクタが多い。ミニプラグとフォノプラグは、アンバランス形専用で、キャノンスイッチクラフトなどは、バランス形に使用されている。

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<<各社の主力機種>>

シュア− 588SB 高級マイクメーカーのシュア−が創ったスタンダードヴォーカルマイクロフォン。ヴォーカル使用時の高域の美しさは抜群。米国製。 \34.200(s59年時)(ケーブル付)
シュア− SM58 世界中で愛用されているシュア−の高級ヴォーカルマイクロフォン。耐久性、信頼性とも一級品。米国製。 \77.300(s59年時)(ケーブル付)
サンワ UD-111 普及価格ながらカラオケ使用を前提に音質と堅牢性を追求した商品。
サンワ UD-252 豊かな低域、伸びやかな高音、確かなグリップ感など本格プロ仕様設計。
ソニー テラードマイクF-V150(G) 郷ひろみのために専用マイクを作ったのがきっかけで誕生したマイクロフォン。
世界でも初めてマイク本体にトーン切替スイッチが付き、曲のイメージにより8通りの音質が選択できるという、カラオケファンのためのユニークなマイクロフォン。
他にトーン切替2種類型のF-V150(\15.000)もある。 \21.000
プリモ UD-312U マイク専門メーカーのノウハウが随所に盛り込まれた普及型マイクロフォン。
高級感溢れる表面加工に加え、堅牢性、高信頼性を実現したハイ・コストパフォーマンス商品。 \17.500
プリモ UD-381 ミラーブラックシリーズの最高級機。同社独自の新技術を盛り込みタッチノイズ、フカレ、ポップ音対策も万全。 \48.000
アツデン DX-810Z 新開発ユニットの採用により、低・中・高域にわたってクリアーな音質を実現。また、アンチショックマウント技術の開発によりタッチノイズ、ケーブルノイズを排除している。 (近日発売)
ビクター MD-707 高域のハギレ良さ、中域の厚みを忠実に集音する高級プロ用マイクロフォン。
振動板の軽量化、箔糸線採用によるコードの耐久性向上、新開発のフローティングサスペンション採用により、音質と耐久性を両立させた。 \78.000
ビクター MD-120L カラオケ用普及型マイクロフォン。 ワイドレンジを誇るマイクユニット、耐久性溢れるボディ、風防等、業務カラオケ使用に適したマイクロフォン。
オーディオテクニカ AT-828 シルバー、ゴールド、ブラックの3種のボディカラーから選べるファッショナブルマイクロフォン。勿論、音質、耐久性も抜群。 \10.000
オーディオテクニカ AT-824 素材、構造、特性、音質、信頼性等々、総ての面でプロ仕様設計。また、必要に応じてONポジションに固定できるニュータイプのON・OFFスイッチの採用。 \30.000

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